同じクラスで話せない高校生へ|話すより頼るが正解な理由
話しかける勇気より、頼る一言。断られる確率は自分が思うより低いという話。
同じクラスなのに話せないなら、話しかけるより頼っていい
無理に話しかけなくていいです。かわりに、頼ってください。
「プリント何枚取るんだっけ」「体育、次って外?」——用件のある言葉は、雑談よりずっと出しやすい。しかも相手は、ほぼ確実に答えてくれます。
同じクラスという条件は、実はかなり強い。机の距離も、同じ係も、グループLINEも、全部そろっている。それでも話せないのは、入り口を「雑談」に限定しているからです。
雑談は、話題を自分で用意しないといけない。頼りごとは、状況が話題を用意してくれる。難易度がまるで違います。
あと、沈黙を怖がらなくていいです。会話が途切れた数秒を、相手はたいてい覚えていません。気まずいと思っているのは、こちらだけ。
教室で黙ったままの数週間を、自分は「何もしていない期間」だと思っているはずです。でも実際は、入り口を一つに絞りすぎていただけ。
机が近い、係も同じ、グループLINEにもいる。それでも話せない
席替えで机が隣になった。委員会も同じ。クラスのグループLINEには当然入っている。
条件だけ見たら、話しかける理由はもう揃っています。
でも実際は、目が合った瞬間に自分から逸らしている。委員会の連絡も、必要な一言だけ送って既読をすぐ消す。グループLINEでは、その人の発言にだけスタンプを押せずにいる。
なぜ動けないか。理由ははっきりしています。
教室は逃げ場がない場所だから。 話しかけて微妙な空気になったら、その相手と明日から毎日同じ教室で6時間過ごすことになります。
バイト先やサークルなら距離を置けます。でもクラスは無理。だから「今のままの関係」を守るほうが安全に感じられて、一言が出ないまま時間だけ過ぎていきます。
話しかけられないのは、断られる確率を自分で盛っているから
頼み事を断られるのが怖くて、動けない。それ自体はおかしくありません。
でも、その「断られそう」という感覚、実際より重く見積もっています。
Flynn と Bohns が2008年に発表した研究では、人に何かを頼む前に「これくらいの確率で聞いてもらえそう」と予想させ、実際の結果と比べました。頼んだ内容は、道を尋ねる、携帯電話を借りる、寄付を頼むなど。予想は、実際に応じてもらえた割合より低く出ました。
調査データ
最大50%
頼み事に応じてもらえる可能性を、人が実際より低く見積もっていた差
おもしろいのは、そのズレの理由です。頼む側は「引き受ける手間」ばかり考えている。でも断る側にとっては、断ることの気まずさの方が重い。 だから引き受ける。
消しゴムを貸してほしい、問題の解き方を聞きたい。こういう頼み事には、最初から「応じる理由」が入っています。
雑談で話しかけるより、頼るほうが先に動きやすいのは、ここに理由があります。
嫌がられたかもと思うほど、実は好かれている可能性が高い
話しかけて微妙な反応をされると、「嫌われた」で確定させてしまいます。でもその判定、たぶん間違っています。
調査データ
5研究
「自分は相手が思うより好かれていない」という思い込みが確認された研究の数。著者らはこれを liking gap と呼んでいる
会話のあと、自分がどれくらい好かれているかを人は実際より低く見積もります。しかも会話の長さに関係なく、このズレは残りました。 大学の寮のルームメイト同士では数ヶ月続いています。
つまり、頑張って長く話してもこのズレは埋まりません。
つまり、教室で会話が微妙に終わったときの気まずさは、相手も感じています。片思いの証拠じゃありません。
だから無理に会話を継ぎ足す必要はないです。一言で切り上げて、次のサインを待てばいい。長引かせるほど良くなるわけでもないので。
今日からは、頼る・貸し借り・質問をきっかけにする
話しかけようとするから止まる。だったら、話しかけなくていいです。
頼る。消しゴム忘れた、プリント1枚多くもらってないか聞く。理由はなんでもいいです。
貸し借り。授業で使うものを貸す・借りる。返すタイミングで、また接点が生まれます。
質問。わからない問題を聞く。ただし丸投げは印象が悪いので、自分で少し考えてから「ここまでは分かるけど、ここから分からない」で聞くこと。
これなら、断られる場面がそもそもありません。
無理に会話を続けようとしなくていいです。沈黙になったら、そのまま黙っていて大丈夫。
タイミングが来たら、また話しかければいい。今日は、きっかけを1個作るだけで十分です。
偉そうな態度を取る相手とは、関わらなくていい
明るく頼めば、基本的には返ってくる。
消しゴム貸してとか、係の確認とか、そのくらいの頼みごとを冷たく返す人は少ない。
それでも、たまに態度が悪い人はいる。
面倒くさそうにされたり、素っ気なく返されたり。
そのとき「自分が悪かったのかな」と考える必要はない。明るく聞いたなら、こちらの問題ではない。
そして、これは強く言っておきたい。偉そうに振る舞う人、嫌な対応をしてくる人とは、関わるべきじゃない。 頼み方を直す話じゃなくて、相手を選ぶ話です。
無理に関わり続けなくていい。話せる相手は他にもいる。
高校生で彼女・彼氏については、まだ大丈夫です。焦らなくても人はくるし。
中学生向けの記事では「焦る対象がそもそも存在しない」と書きました。高校生も、まだそっち寄りです。大学生になると話が変わりますが、それはまだ先の話。
同じクラスの一年間は長い。焦らなくても、話せる人はちゃんと来ます。
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